炭素のもりを都市へ
静岡大学副学長
農学部 鈴木滋彦教授
講演会を拝聴しました。
2003年当時は
建築物の再資源化として
1 建物のリユース
2 建築部材としてのリユース
3 建築以外の部材としてリユース・リサイクル
4 再構成して建築部材としてのリサイクル
5 チップ化してリサイクル
のように考えられていました。
そんな中での木質・森林資源を考えるとき
鈴木教授は、3つの質問を出されました。
〜 木は根から養分をすって成長する? 〜
1キログラム中に500グラムの炭素があります。
これは、二酸化炭素・水・太陽エネルギーを使い
光合成することで成長しています。
木の成長は
大きく枝葉を広げて光合成で成長します。
〜 木を伐ってはいけない? 〜
今の考え方は
保護するべき森林と生産する森林という考え方が
混ざってしまって混同している状態です。
森林の目的を明確にすることが大切です。
〜 腐るのはいいが燃やすのはいけない? 〜
腐ることも燃やすことも両方とも
水と2酸化炭素に帰ります。
結果、同じことです。
樹木は未来永劫、炭素の固定となります。
森は、吸収と放出繰り返します
しかし、そこには飽和があります。
樹木は、成長過程で炭素固定し続けます。
樹木の成長が止まると、炭素を固定します。
であるならば
樹木の成長後、伐採して使用することで
その場所に炭素が固定されます。
それは木造住宅であったり、家具であったり
その用途は様々です。
伐採後、新たに植林することで
新しい樹木が成長過程で炭素を固定しつづけます。
この循環が炭素の貯蔵です。
森林の面積は49億立方
年間の成長量は8000万立方/年
日本の木材需要は7000万立方/年
国産材の利用は 25%
このような数値から
木質資源は、毎年成長し続けるため
その利息分を活用できます。
しかし、他の資源は
元本を取り崩しながら使用していると考えることができます。
木材利用の環境への寄与を考えると
下記の3点が挙げられます。
炭素を固定することで「貯蔵効果」が見込まれます。
木質系の材料を使うことで「省エネルギー効果」を発揮します。
化石燃料に代替することで「エネルギー代替効果」
樹木・木材の循環が
地球環境に寄与することが目に見えてきますね。
今日もありがとうございます