お正月には
年神様がお越しになります。
その家に1年の幸せをもたらすために
山から降りてくると考えられています。
神様が迷わないようにするための目印が
「 門松 」と言われています。
そんな「 門松 」の製作中に
お話を聴けました。
現代の「 門松 」は
竹が目立つために
メインは竹のような気がします。
もちろん
竹も縁起物で意味はありますが
主役はどれかというと
「門松」という名前が示すとおり「 松 」なのです。
松が添え物ののように見えていましたが
門松の由来からすると竹の方が後から添えられたもののようです。
正式な「 門松 」はとてもシンプルなもの。
だからこそ、そこには様々な意味が込められています。
それは、荒縄の巻き方や竹の長さなどにあらわれます。
松を下にすえて
さらにその中心に3本の竹を添えおきます。
竹の長さは7:5:3の比率で切りそろえたもの。
門松のすそを
松の割り薪(まき)か「こも」と呼ばれる「藁(わら)のむしろ」で巻き
荒縄で3ケ所結びます。
この巻き方に注目です。
割り切れない数字が縁起が良いとのことで
一番下を七巻き(七周)
真ん中を五巻き(五周)
上を三巻き(三周)にします。
次は門松の切り口。
斜めにカットする「 そぎ 」
水平にカットする「 寸胴(ずんどう) 」
という2つがあるようです。
また
竹の並べ方にも意味があるようです。
3本の竹のうち
2番目の高さの竹を外側に
1番高いものと1番短いものが
内側に置かれている配置のものを
「 出飾り 」といいます。
外側へ向けて良い結果がでますように
という意味が込められています。
1番長い竹と短い竹が外側
2番目に長い竹が内側に配置された門松を
「 迎え飾り 」といいます。
内側に福を呼び込みたいときの並べ方です。
商売では「お金やお客様が入って来てほしい」や
家族では「子どもを授かりたい」など
「 門松 」の飾り始めは
「松迎え」という12月13日に行われていました。
最近は、クリスマスと重なるため
12月26日から30日が一般的な時期のようです。
そんな中
縁起の良くない日もあります。
まずは12月31日。
それは「一夜飾り」になるからです。
来年の年神様と今年の年神様とが引き継ぎをするため
31日の1日だけでは
その引き継ぎが間に合わないからだとか。
もうひとつは12月29日。
29日はゴロあわせで
「9」が「苦」に通じ
「九松」ともいわれ縁起が悪いとされています。
飾る期間を調べてみると
「 松の内 」という言葉に出会います。
1月15日の小正月までです。
関西では今でも15日まで門松を飾ります。
一方、関東では、1月7日までを「松の内」として
門松も7日まで飾ります。
門松を飾る期間は関東と関西とで大きく分かれます。
日本の伝統・文化の「 門松 」
そんな慣習を知りながら
清々しい気持ちで新年を迎えてみてはいかがでしょうか。
今日もありがとうございます。