「芯持材」とは
年輪の中心を持った柱等の製材品。
「芯去材」とは
年輪の中心をはずした材で、大径の丸太の製材により得られます。
「未成熟材」とは
中心からある程度の年数までは
繊維の長さも短く、強度も小さく、製材しても欠点の出やすい部分
針葉樹では中心から10から15年輪程度のようです。
「芯持材」と「芯去材」
どちらが強度が強いのでしょうか。
自身は
芯持材の方が強度があると思っていました。
その理由は
・心材は樹脂が多く、水分が少なく、強度、耐久性に優れる
・心材は辺材に比べ強度も強く、腐りにくく耐久性にも優れている
・心材は辺材に比べ硬質で強度があり、狂いが少ない上、虫害を受けにくい。
などの理由でしたが
下記のような見解があるようです。
心材は、耐朽性に優れています。
強度では辺材が優れています。
その理由は
小径木では心材部分のほとんどが
強度的に劣る未成熟材だからです。
構造材として使う場合に
心持材と心去材のどちらが強いかは
一概には答えられません。
木材の強度を決める因子は多く
心持ちか心去りかはその因子の一つに過ぎないからです。
濃色の心材と淡色の辺材とでは
耐朽性(腐り難さ)に違いがあっても
強度には影響しないと考えていいと思います。
強度に影響するのは心材と辺材の違いではなく
樹心付近にできる強度が低い未成熟材です。
人工林で成育したヒノキやスギでは
樹心付近で年輪幅も広く
製材品中で未成熟材の占める割合が多くなり
むしろ強度が低くなる傾向にあります。
今回、初めて聞いた「未成熟材」
この存在が、強度に関係しているようです。
「芯持材」と「芯去材」を比べて
それほど多いな強度の差は無いようですが
正確に情報を知ること・伝えることは大切なことです。
もしかしたら
先人から伝え繋ぐ情報には
科学的根拠から逸れる情報もあるのかもしれません。
今日もありがとうございます