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洋服はそれ自体が完成しているけど
着物は着付けて完成なんです。
帯は後ろが見えないのに
それにこだわって作っているでしょ。
それはお互いに結び合うためにあるんです。
冠婚葬祭の時
親戚が集まってお互いに結び合いっこしたり
母親が娘に着付けてあげて次の世代に伝承する。
それが着物の文化なんです
抜粋 みやざき中央新聞より
https://miya-chu.jp/web/
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きものの歴史を振り返ると
縄文時代まで遡ります。
一枚の布を巻きつけた巻布衣(かんぷい)
布の真ん中を 切って頭を出す貫頭衣(かんとうい)に始まります。
大陸文化の影響を受けて筒袖のものが現れ
平安時代には日本の気候風土に合わせ
身幅や袖幅がゆったりとした
男性の束帯や女性の十二単が貴族の装束となります。
武家社会に移ると
動きやすさが重視されて袖丈の短い小袖が主流となります。
室町時代頃の小袖は,
袖幅が狭くお端折りのない実用的な衣服でした。
桃山時代に豪壮華麗な文化を背景に小袖は派手になります。
江戸前期には
描き絵染が生まれ
染織の各種技法が発達し
今日に通じる技法がほぼ確立されました。
江戸時代になると
帯の結び方
髪形小物の細工など
凝ったものが生み出されてきます。
きものは
日本人の生活に深く根差しており
日本語の中には
きものに由来する言い回しが多く息づいています。
例えば
「 襟を正す 」
乱れた衣服を整えるや
事に当たって,気持ちを引き締める。
「 折目正しい 」
礼儀正しい。
「 袖触り合うも 多生の縁 」
道で見知らぬ人と袖が触れ合うのも深い宿縁に基づくものである。
「 袂を分かつ 」
行動を別にする。
「 辻褄が合う 」
前後がきちんと合って
筋道が通る。
「 帯に短し 襷に長し 」
中途半端でどちらの役にも立たない。
などなど
皆さんもご存知の言い回しがありますか?
私たちの生活に多く関与している「 着物の文化 」
もっと短に感じてきたいところです。
今日もありがとうございます